えるのとーれのタイプ統一メモ

統一PT使いのためのデータベース……のようなもの。

竜王戦アレルギーのぼくがランクマに復帰するまでのお話。

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2021年4月。

延々と青いワンコが立ち並ぶ光景にノイローゼを起こした当時19歳の僕は、竜王戦・・・もとい、伝説ルールから中指を立てて離れていった。

その後3か月はシリーズ9ルールだったため平和だったが、伝説ルールが再開しだした際は散々暴言ツイートをしたものだ。――暴言とはいかずとも、ルールに不満を覚えてツイートをした対戦勢が多数派ではあったのだが。

 

 

そんな僕は今月、マスターボール級に上がり、なおも対戦を続けている。ノイローゼをある程度克服したのだ。

これは1人の男が戦場に復帰するまでの回想録である。

 

 

 

ノイローゼを起こした当時、僕は悪統一を使っていた。

 

amenomi.hatenablog.com

 

あく技が通らないためザシアンが重い。それは事実なのだが、僕は別にフェアリータイプの禁伝だからザシアンを嫌ったわけではない。

 

なにを隠そう小学生が考えたような攻撃力の高さ。ふとうのけんでの上昇を合わせれば攻撃種族値281カミツルギはもちろん、桁外れの種族値を持つメガミュウツーXやメガヘラクロスをも100近く上回っている。それでいてそこらの耐久ポケモンと同程度の耐久種族値。「はやい・やすい・うまい」の牛丼屋は賞賛されるが、「はやい・かたい・つよい」のポケモンは環境ブレイカーとして怨恨の眼差しを向けられるほかに何もないのだ。見た目はかっこいいが、見てくれの良さがそれ全体の評価に与える影響は小さく、それは牛丼屋にも当てはまることである。

 

使用率ランキングで見ても、PTに禁止伝説を1体しか組み込めないというルールにも関わらず、2位という順位をたたき出している。

どんなパーティにもとりあえず入れて損はないサンダーなどとはわけが違う。いや、むしろ他の禁伝をいれられないというリスクを背負ってなお「入れ得ポケモン」という評価を得ているということか。これはザシアンがどのPTにもあふれている原因の1つでもあるだろう。

 

 

僕はしばらく立ち向かった。珠イベルタルのジェット+バーンで処理するというプランも立てた。壁を張ったオーロンゲが何度きょじゅうざんで吹き飛ばされてもめげずに抗った。

 

しかし、折れてしまった。

 

圧倒的な「暴」の前に、僕の心は崩壊を迎えてしまった。

 

 

現実で死を考えることはなかったが、トレーナーとしては確実に死に瀕していた。ザシアン含め、禁止伝説のポケモンを見ると明確に吐き気を感じ、胃が悲鳴を上げるようになった。胃が強い私がこうなることはほとんどない。彼らの「暴」は、私の胃の粘膜に「引退」という名の悪性腫瘍を刻み付けたのであった。

 

 

 

 

 

時は経ち今年11月。ダイマあり伝説ありのルールが復帰した。

この時僕は初めて、スーパーボール級でシーズンの終わりを迎えた。

 

全くプレイしなかったわけではないが、伝説を見た際の吐き気が蘇ってきたため、3戦したのちスイッチの電源を落とした。

 

 

 

そして今月。ポケモンが下手になりたくないという焦りと、ポケモン対戦への恋しさから、僕は再び悪統一と共にスイッチを握った。

 

吐き気はマシになってきたが、ザシアンを見るたびに部屋の隅で悲鳴を上げていた。そのそばにラプラスの姿があればむせび泣くこともあった。

精神は更に追い込まれ、口調も動作も激しく、幼くなっていく。近所から怒鳴られなかったのが不思議なくらいであった。自分の部屋に響く唸り声は絶望を加速させ、音量を更に引き上げ、テストステロンを大幅に活性化させた。

 

 

 

 

 

ガブリアスげきりんのごとくひたすら暴れ散らかし——―……

 

しばらくして身体が静止したと思うと、心も体も無色透明となっていった。

 

 

 

 

灰になろうとするその精神に、一粒の雫がしずかに滴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ガオガエンf:id:elnotore:20211226025425p:plain…………入れるか…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、灰は固まり、僕の心は原型を取り戻した。

そして、導かれるようにダメ計を開いたのであった。

 

 

ガオガエンは過去に育成済みのため、行動に移るのに時間はかからなかった。

Hぶっぱすることで、性格補正あり・いかく込み(A±0)のじゃれつくを6割弱に抑えてくれる。そしてガオガエンはいじっぱりA特化フレアドライブで、耐久無振りであれば確定1発、H振りでもよほど下振れない限りねこだましと合わせて倒してくれる。

この事実がわかるや否や、僕はすぐに彼をパーティに組み込んだ。

 

ガオガエンの加入は、僕に幾ばくかの平穏を与えてくれた。

ガオガエンの実力以上に、「2パターン処理ルートがある」という事実は選出とメンタルの余裕を生み、ランクマへの障壁を薄くしてくれたのである。

いかくの強さは語るまでもなく、ザシアン以外にも活躍の機会があり、今では外せないキーポケモンとなっている。

 

 

 

 

こうして僕は、ランクマに復帰した。

 

ザシアンが敵であることには変わりないが、少なくとも同じ目線には立てるようになった…………と思っている。

 

来月は炎か電気統一だ。